アイスって、やっぱり道具なんですねぇ by三吉

八ヶ岳冬合宿(記録者 岸波さん)

[山行日] 2002年1月12、13、14日

[参加メンバー]

にゃんちゅうさん にん2 たかさん えみさん 岸波さん シュクラさん

三吉くん しんちゃん

[天候] 3日間とも 晴れ時々曇り

1/12(土)晴れときどき曇り

1週間前、悲しい出来事があった。実際に会ったのは廻目平で一度だけであるが、 MML等でとても近しい人と感じていた人が槍が岳で亡くなった。この冬合宿も迷ったが、敢えて山に行くことがアイスクライミングが好きだった故人の供養になるとも考え、参加を決めた。

アイスクライミングは興味はあったが、まずは誰かに教わらなくては安全に行うことはできないと思っていた。年末ににゃんちゅうさんが声をかけてくれたときも正直迷ったが、 お試しでジョーゴ沢でやった瞬間にもうやるつもりになっていた。

年始にアックス、プラブー、アイゼン、ハーネス類を買い揃え、氷雪テクニックの本も買って準備をした。1月12日土曜日、天気は上々。8時に待ち合わせ場所に行くと、あれ?フケイさんがいる。朝早くから起きてわざわざ柏から見送りにきたということだった。しかもおにぎりまで作ってきていただいて。そこまでやられてはと、フケイさんを車に無理やり乗せ、小淵沢まで連れて行くことに しました。

さんちゃんの知っている小淵沢駅前のうなぎをみんなで食べたりして楽しいひとときをすごし、フケイさんを見送った後、八ケ岳に向かいました。

赤岳山荘の駐車場でさあ出発と出発準備をし始めたが、後続のにゃんちゅう号がなかなかこない。 なかなかチェーンをつけなかったのでもしやと思ったら案の定、右タイヤ上あたりをかなりへこませた状態で20分後くらいにやってきた。にゃんちゅうさんの顔はかわいそうなくらいしょぼくれていた。

気を取り直してみんなで出発。みんな恐ろしく歩くのが早い。たかさんといっしょにこの前よりだいぶ雪が積もっているね、なんて話しながらのんびり歩く。もうそろそろ薄暗くなろうかというくらいに赤岳鉱泉に着き、例の秘密の場所にテントを張る。

今回はMSCC自慢のステラリッジ6人用とにん2さんの4人用テントを設営。さっそく宴会に入る。きょうはMSCC の料理長EMIさん自慢の癒しの湯豆腐と石狩鍋。しかしにゃんちゅうさんは癒されるどころかあっという間にビール、日本酒1Lを飲みメロメロになっていく。両脇にいたさんちゃん,EMI さんお相手ご苦労さまでした。

1/13(日)晴れときどき曇り

きょうはまずジョーゴ沢のF1を越えてF2に向かう。ところがF1でまたもやアクシデント発生。たかさんがはいていた、にゃんちゅうさんお古のプラブーが足の横から甲まで割れて、これ以上できなくなった。ガムテで応急処置を施し、タカさんはきょう朝一のあずさで来るしんちゃんをテントで迎え入れる役目になった。

F2−7mは左端のでだしバーティカルラインに登攀隊長のさんちゃん、その右ににん2さんがリード。にん2さん順調にアイススクリューをねじ込んでいくが、さんちゃんでだしの難しいところで苦戦。なんとか攀じ登って2本目を打ち一息つく。にん2さんラインにシュクラさんフォロー。なんなく上までたどりつく。さんちゃんはその後、順調に上がり、その後EMIさんフォロー。シュクラさんのあとににゃんちゅうさんが上がり、最後にぼくがフォローで上がる。初のザイルをつけてのアイスクライミングで緊張して疲れたが楽しかった。 

ジョウゴ沢F2をリードするにん2。

すぐ横を登り始める三吉くんであったが・・・ふー・・・。

フォローするにゃんちゅうさん。

えみさんは、アイスは久し振り。でもやるもんです。

ジョウゴ沢の青い空。

休憩するシュクラさんとにん2。

まだまだ元気な三吉くん。いつも同じポースだね。

えみさん・・・ちょっと怖いですよ。

岸波さんはアイスは2度目。でもクウォーク買っちゃいました。

昼食をとった後、乙女の滝を登ろうということになった。乙女の滝は直下に立つと10mくらいなのかもしれないが、上部がカリフラワー状になっていてかなり迫力がある。にゃんちゅうさんはくつひもを締めなおし、リードにトライする。そしてクウォークとでか足エクスペディションの威力をまざまざとみせつけ、墜落することもなく5級の氷壁を登りきり、観客から歓声が上がる。しかも見ていて安心感のある安全な登り方に見えた。

その後、みんなでトップロープにして遊ぶ。なかなか自分がやると難しい。アイゼンでしっかり立てているのか自身がなくてつい腕に頼り、中間くらいでパンプして何回もテンションし、やっとのことで登る。いやあやっぱりにゃんちゅうさんはすごいなあ。尊敬しちゃうなあ。飲みすぎるとちょっとかっこ悪いけど。

乙女の滝全景。

カリフラワーの直下をリードするにゃんちゅうさん。

うーん。やっぱりやるもんだ。

もうちょっと!!

シュクラさんは、すぐ横の枝沢の滝を初リード。

しかし、傑作だったのはEMIさんのぶらさがり人形状態になったときの、「いや〜ん、もう〜」、ビレイしていたさんちゃんはその声を聞くたびにびくびくしちゃっているし。

そしてもうひとつは、登る前にすごく元気だったさんちゃんが、降りるころには疲れ果て、手足がだらーんと下がり、頭まで垂らしておりてきた姿があまりにおかしくて、みんなで大笑い。 

セミチューブのストレートバイルで果敢にバーチカルに挑むえみさん。

でも力尽きました・・・。

おニューのクウォークで挑戦するのは岸波さん。

でも、やっぱり力尽きました。

寒さに耐え切れなくなったにん2は、ひとりナイアガラの偵察へ。

意気揚揚とバーチカルに挑む三吉くんであったが・・・。

やばいッス! もうだめッス!

「おろくのサン」 やっぱり伝説を作っちゃいました。

クウォークを手に、さすがにシュクラさんは楽勝。

ビレイは上手な?岸波さん。

にん2はトップロープの支点回収係り。

アイススクリューの練習をする岸波さん。

小滝を登って溜飲を下げる三吉くん。

2日目から参加のしんちゃんとにん2。目つきが変!?

そして寒くなってきたので、テン場に戻り、ビーコンを使い埋没訓練。今夜の食事は居酒屋セットとカレ−ライス。豪華な食事にお酒もすすむ。EMIさんが妖艶な光を放つと、にん2さん、シュクラさんはナツメロで盛り上がる。タカさんがらんらんと目を輝かすと、さんちゃんもシュラフからでてきたとたん、ゴ−ルドフィンガーを踊りはじめたかのような格好をし、「おれなんか☆☆☆☆だぜ!」そしてしんちゃんの×××××がスパイスとなって盛りあがり夜もふけていくのでした。

1/14(月)晴れときどき曇り

今日は、大同心大滝を見たいというシュクラさんの要望に応えてタカさんとEMIさんをテン場に残して見に行く。しかし大同心大滝に着くと4パーティ−もいたので登るのはあきらめることにした。

そこから北アルプスが見えたので追悼品を残した後、ジョーゴのF1に行き、各自やりたい練習をした。

みんなで大同心大滝を見に行きました。混んでて登れなかったけど。

ベースキャンプから大同心を望む。マッターホルンみたい。

たかさん、えみさんは2日目はテントキーパーズ。

BC全景。プラブーツの突然破壊で登りに行けなかったたかさん。

お昼を過ぎたのでテン場に戻り撤収、1時間の歩きで駐車場に戻った。もちろん最後は温泉『もみの湯』とジンギスカン『上里牧場』。このジンギスカンはなかなか美味な羊、牛、豚が食べ放題でビール飲んで+ごはん、サラダにアイスクリームで何と2300円/1人。またいきましょう。

いやもちろんアイスクライミングも。向上心を失わず、常に切磋琢磨してやりたいですね。みなさんどうもありがとうございました。アイスワールドとよき仲間がいて幸せです。おやすみなさい。

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